長期的かつ実質的な行動の必要性
また防空識別圏を有効にし、地域内・世界範囲内の諸国に認めさせるのも、一つの過程を経る必要がある。防空識別圏に対する承認は、誰かが口にするか否かによって決まるものではない。他人はこれを認めないと口で言えるが、一連の行動により実質的に認めさせることができる。これは一つの過程、一連の努力を必要とする。
例を挙げると、日本は毎年定期的・不定期的に、海外の航空機が周辺に入ったことを公表する。その機種・時期・ルート、およびそれに対する反応を詳細に列挙する。これらの内容の公表は、わが国の防空識別圏に入れば、わが国はこれを発見し反応できると相手側に伝えることになる。
このような長期的な過程は、自国の防空識別圏の概念を絶えず強化する。その一方で他国に対して、この中に入れば発見され、反応されることを理解させる。仮にもう一度入れば、警告やインターセプトを実施する可能性があると伝えるのだ。長期間の蓄積により、防空識別圏を徐々に周辺諸国、および多くの国に実質的に受け入れさせることができる。これは当然ながら努力が必要だ。
防空識別圏の設定は容易なことではない。これは法律・政策などの要素に関わるためだ。効果的に維持できるかについては、より長期的かつ苦しい任務を遂行する必要がある。その中でさまざまな問題が発生するが、これを一つ一つ解決・克服し、さらに各方面・多部門の協力を通じて、防空識別圏を机上の概念から実質化させ、真の防空識別圏にすることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年12月3日