日本はASEANに対する影響力を過大評価し、中国―ASEAN関係の強靭さを過小評価している。東南アジア諸国は大国間でバランスを取る政策を講じており、中米両国の間で立場表明を避けている。ましてや中日両国の間ならばなおさらだ。その一方で、中国―ASEAN関係は現在、新たな大発展のチャンスに直面している。双方はより輝かしい戦略的パートナーシップの構築に全力を尽くしている。
李克強総理は10月に第16回ASEANプラス1(中国)首脳会議に出席した際に、中国―ASEANの未来の10年に関する「2プラス7提携枠組み」を提唱し、双方の政治・戦略信頼関係の深化、共同発展の重要な共通認識の形成、政治・経済・貿易・相互接続・金融・海上・安全・人文などの交流と提携の全面推進を強調した。2010年1月、中国―ASEAN自由貿易区が全面的に建設された。中国は現在、ASEAN最大の貿易パートナーであり、ASEANは中国にとって3番目の貿易パートナーだ。双方は中国―ASEAN自由貿易区のアップグレード版の交渉をスタートさせ、2020年の貿易額を1兆ドル以上にする。
現在の東アジア情勢の基本面は、平和・安定と発展・協力であり、各国は利益融合の、安全と危険を共にする運命共同体になっている。一部の域外勢力は南中国海に手を付け、中国とASEANの関係を損ねようとしている。これは流れに逆行する行為で、支持を集めることはなく、徒労に終わることが必然的だ。(筆者:阮宗沢 中国国際問題研究所研究員・副所長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年12月19日