中国の習近平国家主席はロシアのプーチン大統領の招待で6~8日に同国ソチを訪問し、ソチ冬季五輪開会式に出席する。中国最高指導者が慣例を破り、外国での大型国際スポーツ行事に出席する。習主席のソチ訪問によって、午年の中国首脳外交が開幕する。習主席は昨年、就任後初の訪問国にロシアを選び、今年も初の訪問国にロシアを選んだ。中露関係は駿馬に鞭を当てるように、一段と加速する。(文:阮宗沢・本紙特約論説員、中国国際問題研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
ソチ五輪はすでにプーチン大統領の肩入れで、大規模な資金投入が行われ、ロシアの活力と開放性を示すものとなっている。盛大なソチ五輪によって、オリンピズム精神が溢れんばかりに喚起される。だが、この世界的なスポーツの祭典はいくつかの妨害にも直面している。少し前にロシア南部の都市ボルゴグラードで連続テロが発生し、多数の死傷者が出た。習主席はプーチン大統領に見舞い電報を送った。スポーツを政治化し、人権を理由に、ロシアが冬季五輪開催地にソチを選んだことをプーチン大統領の強いイメージを顕示するためと称し、ソチ五輪を抑え込もうとする雑音がある。こうした中、中国指導者の訪問はなおさらに貴重なものと映る。習主席はスポーツ外交活動によって、ソチ五輪成功に向けたプーチン大統領の努力を支持する。
中露関係は現在の世界で最も活発な大国間関係で、計り知れない影響力を持つ、昨年3月以来、習主席とプーチン大統領は5回会談し、または顔を合わせ、3回電話し、16回書簡を交換し、緊密な仕事上の関係と個人的友情を築いた。昨年インドネシアでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席した際、プーチン大統領の誕生日に習主席がわざわざケーキを用意して祝ったことは特に記憶に新しい。プーチン大統領は先日のインタビューでこの時の様子を振り返り、習主席と共にウォッカを飲んだことに触れた。プーチン大統領は中国に多くの「ファン」がいる理由について「われわれと中国は特別な関係にあり、私も中国に対して特別な感情を持つからだ」と述べた。