次に、相互尊重。アジア太平洋地域は中米が最も頻繁に相互作用を及ぼし、最も利益が交錯する地域だ。相互尊重とは相手国の核心的利益と現実的懸念を尊重し合うことであり、これは米国にとっては同盟体制であり、米国の政治的、経済的、外交的、軍事的影響力がアジアから駆逐されることへの懸念だ。従って米国がアジアで積極的、建設的役割を演じることを中国が歓迎するのは、新型の大国間関係の意味上、当然のことである。これと同時に中国は、米国が東中国海や南中国海の問題で歴史上の事実を尊重し、中国側の主権・権益を尊重し、問題を客観的、公正に扱い、一方の側につかず、実際の行動によって関係国間の相互信頼を強化し、地域の平和・安定を維持することを望むと繰り返し表明してもいる。
最後に、協力・ウィンウィン。中米協力は両国民に幸福をもたらすだけでなく、世界の人々にも幸福をもたらす。最大の発展途上国と最大の先進国である中米は世界秩序と人類の未来に対して最も責任があり、クリーンエネルギーなどの分野の協力、人類の持続可能な発展をリードすることは、21世紀の世界が20世紀の悲劇を繰り返すのか、それとも人類の新たな未来を切り開くのかに関係するからだ。協力は宇宙、国際空域、公海、ネットワークなどグローバル・コモンズの安全を主導するのではなく共同で維持し、その方向性を指し示す。
国交樹立以来35年間の経験は、中米関係には3つの責任があることを物語っている。歴史の経験から、中米両国さらには人類は中米衝突・対立の代償を支払えない。現実的状況から、中米は核心的利益と現実的懸念を互いに尊重して初めて、健全に安定して発展し、アジア太平洋地域の平和・安定をしっかりと守ることが可能になる。未来に目を向けると、中米は協力・ウィンウィンの過程で人類の進歩を共同で促して初めて、世界全体を釈然とさせることができる。未来を展望し、溝を建設的に管理・コントロールし、積極的に協力を図り、国際関係のプラスのエネルギーを蓄積する。中米両国の知恵が試されている。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年2月17日