中国で年に一度の政治ショー、全国人民代表大会が今週開幕する。これは中国共産党の新指導部が初めて迎える全国人民代表大会で、汚職、経済成長率の低下、隣国関係の緊張化といったやっかいな問題に直面している。
最も注目されているのは、さまざまな「活動報告」だ。そのうち最大の見所となるのは、李克強総理の活動報告だ。これは李総理が、昨年の全国人民代表大会会議で総理に選出されてから初の政府活動報告となる。
今回の会議を巡り、海外は中国の年間経済成長目標に関心を寄せている。アナリストはこのデータを通じて、中国の指導者の経済方針および経済運行に関する手配を予想できる。中国政府が発表する、年間軍事予算も注目されている。報告では他にも、現在進められている汚職撲滅運動、環境問題、経済改革、東中国海・南中国海の領土問題などの話題が含まれる可能性がある。
これらの問題は、昨年の人民代表大会会議で触れられていた。英ノッティンガム大学中国政治専門家の曾鋭生氏は、「来年の会議にもこれらの議題が含まれるだろう。これらの重大問題の解決には長い時間が必要で、1−2年で解決できることではない。中国の指導者は全国人民代表大会で得られた成果を宣伝することになる。そのうち中心となるのが汚職撲滅だ」と分析した。