国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長がこのほど、日本の核物質保有について国際社会が懸念する必要はないと述べたことについて、中国外交部(外務省)の秦剛報道官は4日の定例記者会見で「この発言によって日本の核物質保有に対する国際社会の疑念と懸念は深まった。中国はIAEAが的確な措置を講じて、この問題の解決を関係国に促すことを望む」と表明した。
――IAEAの天野之弥事務局長は3日の記者会見で「日本の核物質保有は平和目的であるうえ、IAEAの保障措置下に置かれており、軍事転用の危険性を示す兆候もない。したがって懸念を抱く必要はない」と述べた。中国側はIAEAのこの立場に賛同するか?この発言は国際社会の疑念と懸念を打ち消す助けになると考えるか?
報道と発言に留意している。率直に言って、この発言によって国際社会の疑念と懸念は打ち消されるどころか、反対に深まった。一体日本は実際の需要を超える過度の敏感な核物質を保有しているのか?原子力の平和利用に過度の敏感な核物質を保有する必要は一体あるのか?特に日本は高濃縮ウランおよび兵器級ウランを一体保有しているのか?一体どれほど保有しているのか?これらのウランは何に使うためなのか?需給不均衡問題は存在するのか?国際社会の真の懸念と疑念はここにある。
回避は問題解決に資さない。中国は日本側に対して、これらの問題をしっかりと直視し、できるだけ早く説明を行い、国際社会の疑念や懸念を解消する措置を講じるよう促す。われわれはまた、IAEAが公正かつ客観的な姿勢で、日本が敏感な核物質を過度に保有している問題についてはっきりさせるとともに、的確な措置を講じてこの問題の解決を関係国に促すことを望む。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年3月5日