中国国務院の李克強総理は5日の政治活動報告で、2014年度の国防予算を12.2%増の8082億元と発表した。西側メディアはすぐにこの予算に注目。多くのアナリストが、中国軍の発展と中国の経済規模、世界における政治的影響力は一致しているとの見方を示した。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは6日、中国政府が5日発表した予算案によると、中国の2014年の国防予算は12.2%増額されたが、非常に大きな伸びではない。中国の国防予算は880億3000万元(約144億ドル)拡大し、総額は8082億3000万元(約1315億7000万ドル)と伝えた。
同紙は、オバマ米大統領は4日、2015会計年度予算を発表、兵力を大幅に削減するとともに、国防予算を4億ドル減の4956億ドルとなったが、それでも中国の国防予算の約4倍に上ると指摘した。
英BBCによると、西側の大部分は、中国の国防費は依然として米国の昨年の6004億ドルという国防費を大きく下回るとの認識を示している。ロックリア米海軍大将は「中国の国防予算の伸びおよび12.2%という伸び率はまさに米国が見ることができる数字」と指摘。「米中の軍事関係はゆっくりとだが、安定的に強化されてきている。米国は中国が地域の安定に積極的に貢献することを望んでいる」との認識を示した。
英フィナンシャル・タイムズ紙は、中国の国防予算は20年にわたって毎年拡大しているが、米国を下回っている。昨年の米国の国防予算はそれに続く軍事大国10カ国の国防予算を足した数を上回ったと指摘した。