ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が17日発表した報告書によると、中国の武器輸出額は世界第4位で、35カ国が中国の武器を輸入、パキスタン、バングラディッシュ、ミャンマーがそのトップ3にあたる。西側メディアは、中国の武器を輸入する多くは中低所得の国だが、中国の軍需企業は目玉となる兵器をもっていることを認める。
中国の武器を最も多く輸入しているパキスタンは、「梟竜(FC-1)」戦闘機と90-II式戦車(AL-Khalid)を中国と共同開発したことで知られている。パキスタンが導入している中国製兵器はこれだけではない。ロシア国有通信社・RIAノーボスチは、中国は2012~2015年にF-22P型ステルスフリゲート6隻(総額9億709万ドル)をパキスタンに輸出、同艦は76mm単装速射砲、CIWS、艦対空ミサイル「海紅旗7(HHQ-7)」、対艦ミサイル「鷹撃82(Yingji-82)」、「直9(Zhi-9)」ヘリコプターを搭載していると伝えた。
同報告書は、中国の軍需企業はアルジェリア、モロッコ、インドネシアなどの競争入札で西側の同業者に勝てると指摘。2010年8月、米軍事情報誌Defense Newsはどこよりも先駆けて、モロッコが中国北方工業公司から150両のVT-1A主力戦車を購入した、これはモロッコ陸軍の今後20年の主力戦力となるとみられていると伝えた。VT-1A戦車は砂漠での作戦に適している点で、モロッコ軍の現役の米製M60A3戦車や仏製AMX30戦車よりも優れている。VT-1Aは中国製MBT-2000主力戦車の最新の改良型で、機動力、火力、防護力、操縦性などが大幅に向上。全重量49トンで、巨大な威力をもつ125mm滑腔砲と高度な射撃統制装置を搭載し、移動中に2000メートル先の動く目標を攻撃できる。また、最新鋭のサーモグラフィーを搭載し、高温や砂埃の多い環境下での探知の問題を解決した。アルジェリア海軍は09年、同軍にとって最大の艦船となる新型訓練艦を中国から購入。50基の中国製155mm自走榴弾砲(PLZ-45)を今年初めにアルジェリア軍に引き渡された。
インドネシアとタイは中国から最新鋭のミサイル兵器を輸入する選択をした。米軍事サイトStrategy Pageは、インドネシアは09年以降、中国製対艦ミサイル「C-802」の購入を拡大していると指摘。このミサイルは全長6.8メートル、165キロの弾頭を搭載、シースキミング(超低空飛行)方式を採用しており、射程が120キロ以上で、フランス製対艦ミサイル「エグゾセ」の強敵とみなされている。エグゾセの価格はC-802ミサイルの2倍以上(100万ドル以上)もする。インドネシアと同じくタイも、90年代に中国から購入した053HT型フリゲートを改修する際、旧式のミサイルの代わりに中国が開発したC-802対艦ミサイルを選択した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月19日