アジアは分裂に反対するべきで、自国の利益のために徒党を組むような、目先のことしか考えない行為を嫌っている。日本のような世界が乱れることを願い、「アジア版NATO」とやらの間に合わせの構築を試み、侵略の歴史を美化するような間違った道は、アジアの混乱の元になっている。責任ある国ならば、人類の道義に基づき、地域の平和と安定に貢献しなければならない。
国際社会はこのほど、米大統領のアジア歴訪に注目している。アジアで重要な影響力を持つ大国である米国が、いかにアジア太平洋の戦略調整をするかは、地域の安定と発展にとって極めて重要だ。
米国がアジア太平洋の安定に支持を提供しない、もしくはこれを提供できず、地域内の歴史・主権を巡る係争の中でどちらかに肩入れするならば、アジアが必要としている責任ある大国にはなれない。米国が短期的な利益のために、一部の同盟国が地域を混乱に陥れるのを座視すれば、その同盟国の利益を根本から損ねるばかりか、最終的には米国の広範な利益を損ねることになる。
歴史は我々に再三こう告げている。侵犯に対する放任と宥和は、最終的には自国の利益のみを重視する国を滅ぼす。大国がこのようにアジアに災いをもたらすならば、絶対にアジアから歓迎されないだろう。(筆者:沈丁立 復旦大学国際問題研究院副院長、教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年4月23日