第二次世界大戦後、アジアは約70年の発展を経て、その姿を一新させた。一連の工業国・地域が台頭したほか、多くの新興経済体が誕生した。後者は世界経済成長のエンジンになりつつある。
しかし現在のアジアの発展はバランスが取れていない。まずアジア経済の活力は、地域内の政治と足並みを揃えていない。特に東アジアでは、政治的な信頼関係はまだ遠い先の話になっている。戦争の硝煙が消え去ってから約70年後、日本はかつての戦犯の無罪を訴え続けており、植民地支配中に不当に取得した他国の領土に対する支配を強化している。これらの行いは、深刻な不信任の種を撒いたも同然だ。
次に、アジアの政界の冷え込みに伴い、西側メディアは「アジア経済が3年間に渡り低迷する可能性がある」という情報を伝えている。確かに、東アジアは長期的な高度成長後に、やや高速もしくは中速の成長の段階に入っている。これは物事の発展の法則に合致しており、現在の世界経済の発展の疲弊とも関連している。しかしながら、アジアの新興経済体の発展速度は、西側の主要先進国の成長水準を大幅に上回っている。この流れは、新たな世界構造を構築しようとしている。
アジア経済の調整と再起が待たれる中、アジアは現在何を必要としているのだろうか?
アジアにはさまざまな信頼面の不一致が存在する。アジアは率直な対話、歴史の正視、信頼の回復、平和の共同建設を必要としている。アジアに信頼の赤字が存在することから、地域内の経済協力が影響を被っている。これはアジアの経済・投資・貿易の協力に、まだ拡大の余地が残されていることを示している。自由貿易区の建設などでも、まだまだ取り組めることが多い。
アジアは現在何を嫌っているのか?