週刊ニュース誌『タイム』は、西側諸国の中国に対する観察・認識・研究の物差しだ。観測筋は、「中華人民共和国の建国から20数年に渡り、タイムは偏見的かつ悲観的な目で東洋を見てきた」と指摘した。タイムは1978年以降、新たな姿勢と描写により、中国を見つめるようになった。当然ながら当時の観察には、疑問と懸念が満ちていたが、現在このようなムードは肯定的なものに変わっている。
タイム(電子版)は現地時間4月24日、2014年の「世界で最も影響力のある100人」を発表した。習近平氏は、国家主席に就任してから2回目の選出となった。2009年の初選出から、習主席はすでに5回選出されている。
世界の新しいリーダーに
毛沢東を表紙の人物に使ったタイムは1958年、「中国を眠らせておこう。中国がひとたび目を覚ませば、世界は後悔するだろう」という言葉を引用した。
鄧小平が21年後の1979年の元旦に再びタイムの表紙を飾り、1978年の人物に選ばれた際に、この言葉が手を加えられ再登場した。「中国?あそこには眠れる巨人が横たわっている。中国を眠らせておこう。ひとたび目を覚ませば、中国が世界を変えるからだ」
習主席は2014年、中国とフランスの国交樹立50周年の記念大会の式辞で、「ナポレオンは、中国は眠れる獅子で、この眠れる獅子が目を覚ませば、世界を震撼させると語った。中国という獅子は目を覚ましたが、これは平和で親しみやすい、文明的な獅子だ」と力強く語った。
習主席の評論を書いた、元中国駐在米国大使のジョン・ハンツマン氏は、「習氏は、鄧小平の後で最もモデルチェンジの色彩が濃厚な中国の指導者で、落ち着きがあり自信に満ちている。習氏は、中国が競争の激しい国際市場環境の中で成功を収めることを促し、世界の思想的リーダーから広く注目を集めるだろう」と評価した。
ハンツマン氏は、「世界の決定は、中国の参加を必要としている。習氏は在任中に、中国としては初めての、真の世界のリーダーになる」と指摘した。
「改革」、「変化」は、習主席が最も影響力のある人物に選出された時のキーワードだ。キッシンジャー元国務長官は昨年、タイムへの寄稿文の中で習主席について、「中国は復興の段階にあり、習氏の役割が最も重要だ。習氏は外交政策の面で重要な問題について触れており、その答案が世界の未来を左右する。習氏の回答は、考えが深く力強いものだ」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年5月2日