SAPIO7月号は、中国が釣魚島(日本名・尖閣諸島)を占領した場合の、日本の反撃方法を想定した。自衛隊と在日米軍の「釣魚島奪還戦」のシミュレーションでは、日米安保体制が正常に作動した場合、日米同盟軍は釣魚島の争奪戦に絶対に勝利できるという結果が導き出された。中国の戦闘機が大量に飛来した場合、嘉手納基地に配備されているF-22ステルス戦闘機も出撃する。1機のF-22戦闘機は10機の第4世代戦闘機に相当し、中国が20機の戦闘機を投入したとしても、F-22はこれを殲滅し安全に帰還できるというのだ。
米国の専門家はこのほど、中日が開戦した場合に中国が恐れる5種類の武器を挙げた。そのうち最大の見所となったのは米軍だ。米国が自国を日本の安全保障の武器にするとは、奴隷としての身分に甘んじるようなものだ。これは筆者の冗談で、米国の専門家は、米軍こそが中日の勝負を左右する決定的な要素であることを、中国側に理解させようとしている。日本メディアは今回、F-22戦闘機が中国空軍に対して圧倒的に有利と誇張した。
日本メディアは、F-22は中国の空母「遼寧艦」の存在を無視することができるとした。F-22の中国の第4世代戦闘機に対する優勢によると、1機のF-22だけでも遼寧艦の艦載戦闘機に余裕で対応できるからだ(遼寧艦の艦載機は、第3世代の技術力しか持たない)。この日本の大ぼらは、F-22を神格化することができるのだろうか?答えはノーだ。
まず、米軍が日本のように、F-22のステルス性能を過信するとは限らない。米国でF-117が就役した頃から、中国はステルス機に対応する技術の準備を始めていた。中国のレーダーが戦場の空域でF-22の痕跡を発見できれば、中国側の戦闘機による攻撃を誘導できる。ステルス性能を失ったF-22は、中国の第3世代戦闘機に対してそれほど大きな優勢を持たない。中日の戦場は中国大陸に近いため、中国の海岸線に配備されたステルス対応レーダーは、F-22の居場所を失わせることが絶対に可能だ。