軍事的相互信頼はある程度において、共同発展に尽力する国家間の誠意をより物語るとさえ言える。まさにこの意義において、ジョンストン国防相は今回軍事演習について合意したことを、3カ国の国防協力における「重要な一里塚」と称賛したのかも知れない。ジョンストン国防相は「この措置によって相互信頼の強化と地域の安定に向けて協力するとの3カ国の決意が力強く示された」と語った。
第2に、これは中米豪関係が新たな歴史的段階を切り開いたことを意味しており、地域情勢の均衡にプラスだ。オーストラリアと米国は長年にわたり緊密な軍事協力関係にある。特に米国のアジア太平洋軍事戦略配置において、オーストラリアは戦略の支点と見なされており、アジア太平洋リバランス戦略における重要な一部だ。合同軍事演習「コワリ」は中国軍にとって初めてオーストラリアで参加する演習、初めてオーストラリア、米国両部隊と合同実施する歩兵演習となる。これは中豪両国がより深いレベルでの軍事交流・協力を引き続き行ううえで助けとなる。
この演習は、中米の新型の軍事関係が着実に進んでいることも示している。中米が新型の軍事関係の構築、両軍の交流・対話・協力の推進で合意したのは偶然ではなく、深思熟考したうえでの戦略的決断だ。近年徐々に増加する中米間の合同軍事演習は、利益の共通面を探り、衝突面を回避し、取り除いて初めて「対立と衝突」を「協力とウィンウィン」の檻の中に閉じこめられることを両国がすでに認識していることを物語っている。