「まるでハリウッド大作『トップガン』のワンシーンのようだった。中国の戦闘機が米国の偵察機から30フィート(約9メートル)離れた距離で、胴体を回転させる動きをしたのだ」先週末、中国のJ-11戦闘機が南中国海の上空で米軍のP-8対潜哨戒機を「スリル満点に」遮ったことは、西側メディアの注目度最高のニュースになった。同情報を暴露した米国防総省および米国安全部門の高官は、中国のやり方は「非常に危険」、「懸念を深めざるを得ない挑発」と称した。
米国が中国に先んじて訴えたことについて、中国国防部の楊宇軍報道官は23日に反論した。楊報道官は米国の批判にはまったく論拠がないと批判すると同時に、「米国の中国に対する大規模かつ高頻度の近接偵察こそが、中米の海・空の軍事安全を脅かし、偶発的な事件を発生させる根源だ」と強調した。米国は例年、中国の強い反対を顧みず、中国の近海に接近し偵察活動を実施し、多くの摩擦を発生させていた。2001年には中米の軍機が南中国海で衝突し、両国の間で大きな波紋を起こした。
中国国防大学教授の張召忠氏は24日、環球時報の記者に対して、「米国が中国に対する近接偵察を停止しなければ、中国も米国の太平洋における軍事基地、さらには米国本土付近に行き、偵察活動を実施するべきだ。米国が中国に来たのに訪問しなければ失礼だ、相互訪問を実現しなければならない」と述べた。
AP通信は24日、「米海軍機を遮った中国の言い分」と題する記事の中で、「中国国防部は、中国機が南部沿海で米偵察機を遮ったことは危険な行為だという批判に反論し、米国が中国に大規模かつ高頻度の近接偵察を仕掛けていると批判した。中国国防部の楊報道官は23日夜に発表した声明の中で、『19日午前9時頃、米海軍のP-3哨戒機とP-8対潜哨戒機が海南島から東に220キロ付近の空域で近接偵察を実施した。中国海軍航空兵の1機のJ-11が離陸し、通常の識別・調査を実施した。中国の操縦士の操作は専門的であり、米軍機と安全な距離を維持した。米国の中国に対する批判にはまったく論拠がない』と指摘した」と報じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年8月25日