すでに中国はスリランカにとって第2の貿易相手国、第2の輸入相手先となっており、両国の自由貿易協定(FTA)交渉が進められている。中国社会科学院南アジア研究センターの葉海林事務局長は「30年近くの内戦が終結し、スリランカは経済の発展と工業化の実現を必要としている。中国・スリランカ自由貿易圏が実現すれば、スリランカ経済の発展にとって大きな後押しとなり、中国企業のスリランカ進出も大きく促される」と指摘した。
インド総理の特使が先日訪中し、習主席の訪印に向けた政治的準備と戦略面の意思疎通を行った。これによってインド政府が習主席の訪中と中印関係の発展を強く重視しているという明確なメッセージが伝えられた。
「習主席の訪印は国家主席就任後初であり、上層部の相互訪問およびその他各レベルの会談・交流制度を通じて、両国の相互信頼は高まっている」と中国南アジア学会の孫士海会長は指摘した。
インドにとって中国は最大の貿易相手国、中国にとってインドは南アジアにおける最大の貿易相手国だ。孫氏は「双方はさらに経済・貿易分野の協力を拡大し、サービス貿易の潜在力を掘り起こすべきだ。また、両国共に社会・文化交流を大変重視している。これは政治的相互信頼を強化し、両国民の意思疎通や理解を促進するうえで重要な役割を果たす」と指摘した。
■「1ロード、1ベルト」の建設を着実に推進
専門家は「習主席の提出したシルクロード経済ベルトおよび21世紀の海のシルクロードの建設構想は、中国の対外開放水準をさらに高め、中国周辺国を始めとする沿線国に発展と繁栄の新たな活力をもたらす」と指摘した。
ドゥシャンベでは「上海協力機構加盟国政府間国際道路運輸円滑化協定」が調印される見通しだ。これについて陳氏は「上海協力機構の枠内の実務協力をどう推進するかも加盟国が一致して関心を寄せている問題だ。今回の首脳会議ではシルクロード経済ベルトと上海協力機構の符合点についても話し合われる」と指摘した。
習主席の4カ国歴訪は、「1ロード、1ベルト」の建設に重要な役割を発揮する。訪問中、中国側は関係国と経済・貿易・投資、インフラ整備分野の一連の協力協定に調印する。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年9月11日