日本メディアは4日、小笠原諸島の周辺海域には今も大量の中国漁船がいてサンゴ漁をしているが、この海域は台風20号の影響を受ける可能性があると報じた。日本の国土交通大臣は、中国漁船が港湾に無事避難できるよう支援する措置は取るが、中国漁民の上陸は認めないとの方針を明らかにした。(環球時報社説)
日本の世論は、「200隻を超える中国漁船が小笠原諸島の周辺海域に出現」とのニュースに高い関心を寄せている。日本側はこれらの漁船の目的は赤サンゴの密猟にあるとみており、メディアの一部には「日本の海上警備体制を試そうとして、日本を挑発している」との見方も出ている。
この「試す」とか「挑発」とかいった見方は、荒唐無稽なものだ。中国はこれまで日本に「海上の人民戦争」を仕掛けたことなどないし、ましてや台風が襲来しようとする時に戦争を仕掛けたり、赤サンゴという敏感な問題をかかえる海洋資源を巻き込んだりするはずがない。
赤サンゴの密猟は中国では違法行為だ。たくさんの中国漁船が日本の指摘する海域で赤サンゴを取ろうとするならば、漁民たちは中国の禁令を避けるため、またより多くの赤サンゴを見つけるため、近海でなくもっと遠くの海へ行く可能性が高い。漁民は生活のためにサンゴを取るのであり、そこには政治的な理由はない。
中国政府だけでなく、中国社会も自国の漁民が他国の管轄海域で違法なサンゴ漁を行うことに反対している。中国には漁民をそそのかして他国の法律に刃向かわせようとする意志などないし、こんなことを熱心に行う気力もない。中国のネットに漁民が境界を越えて違法なサンゴ漁を行うことを後押しするような声が出ているとしても、ネットユーザーの中では批判する声が主流だ。