【キーワード2】「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)
2013年が「一帯一路」戦略構想の打ち出しの年だったとすれば、2014年はこの構想が実務的な協力段階に入った年だったと言える。
中国首脳の周辺国への訪問から相互連結パートナーシップ対話会の開催、アジアインフラ投資銀行の設立、シルクロード基金の設立まで、「一帯一路」の建設は着実に進み、実務協力の段階に入っている。協力の呼びかけはすでに、沿線50カ国の積極的な反応を得ている。
【キーワード3】「主場外交」(ホーム外交)
外国首脳の訪問やボアオ・アジア・フォーラム、ダボス会議などの恒例のプログラムのほか、今年とりわけ注目の集まったのが、中国がホストとして開催した2つの「ホーム外交」だった。5月に上海で行われたアジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)サミットと11月に北京で行われたAPECサミットである。
CICA上海サミットは安全保障をめぐって、40カ国・国際組織の首脳や責任者、代表が参加。CICA発足以来、参加国の最も多く、規模の最も大きい会議となった。中国側はこの中で、「共同、総合、協力、持続可能」を原則としたアジアの安全観を呼びかけ、CICAを土台とした地域安全協力の新たな枠組みの構築検討を推進し、各方面の幅広い賛同と積極的な反響を得た。
【キーワード4】APEC
中国は13年ぶりに、アジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議のホスト国となった。北京で開催された会議では、中国のリードの下、未来に向かうアジア太平洋のパートナーシップの建設が明確化され、アジア太平洋自由貿易圏の始動とロードマップの確定が行われ、「APEC相互連結に関する青写真」が締結された。アジア太平洋地域の経済統合促進に中国の存在感を示した会議となった。