今年12月11日、中国外交部(外務省)の王毅部長(外相)は2015年度新年レセプションの式辞の中で、「新たな一年において、協議・共同建設・共有という原則にのっとり、引き続き『一ベルト、一ロード(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)』の建設を進めていく」と述べた。これは来年の中国外交の3つ目の見所となる。
「一ベルト、一ロード」は中国が提唱したものだが、多くの国の参与がないと実現できない。外交を通じて沿線国家に一ベルト、一ロードがもたらす互恵・ウィンウィンの効果を理解してもらい、関連諸国の国民にもその理念を伝え、中国のみが利益を受けるといった誤解を避けなければならない。ウィンウィンの構想こそ、持続可能な構想だ。
2015年にはこのほか、フランス・パリの気候変動会議(COP21)も開催される。これは中国の気候外交における重要な見所となる。今年11月、中米両国は排出量削減問題で合意に達し、削減目標を発表した。このことは、パリ気候変動会議の成功に向けた重要な基盤となった。
来年は、日本が「常任理事国入り」への取り組みを再始動することにも注目が必要だ。安倍氏は今年から海外訪問を頻繁に行っているが、来年の国連創設70周年をきっかけに国連安全保障理事会の改革を進めようというのがその目的のひとつだ。日本は常任理事国入りを目指していくことになるが、来年、安保理と国連総会はこの問題をめぐり外交の駆け引きを繰り広げるだろう。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年12月26日