中国海軍は2014年末に西太平洋で軍事演習を実施し、初めて独自の力で、日本の本州を南北から「挟み撃ち」にする態勢を整えた。解放軍3大艦隊は12月より同時に西太平洋の軍事演習に向かった。そのうち北海艦隊は初めて日本北部の宗谷海峡を通過し、日本海から帰港した。同時に東海艦隊も日本南部の宮古海峡で演習を実施し、南北で呼応した。台湾の海軍専門家の張競氏は、解放軍艦隊の演習の航路と時期から見ると、戦略的に日本に対する南北「挟み撃ち」の態勢を整えたことが分かると指摘した。台湾紙『旺報』が伝えた。
日本周辺海域を熟知
中国海軍北海艦隊所属の052型「ハルビン号」ミサイル駆逐艦、054A型「煙台号」ミサイル護衛艦、「塩城号」ミサイル護衛艦、「太湖号」総合補給艦は12月4日、日本南部の大隅海峡を西から通過し、北部に向かい訓練を実施した。また日本北部の千島列島を通過しオホーツク海に入り、25日に宗谷海峡を通過し日本海から帰港した。
中国海軍の軍艦が宗谷海峡を通過するのは、これが2回目だ。張氏は、「昨年7月の中ロ海上合同演習において、北海艦隊はロシア海軍に西から東へと案内してもらうことで、解放軍の日本北部の航路・水域に対する理解を深めた。解放軍は今年、独自の力で逆方向に進むことができた。これは北海艦隊が寒冷地の海上作戦を実行可能で、かつ日本周辺の水域・航路を熟知していることを意味する」と指摘した。
東海艦隊の6隻の軍艦も、北海艦隊に合わせて西太平洋に入った。解放軍は12月6日から1週間に渡り、4回に分けて5機の戦闘機を西太平洋に派遣し、東海艦隊の海空実戦対抗訓練に協力した。東海艦隊はその後、12月12日に宮古海峡を通過し帰港した。