中国のテロ対策部隊、海外で人質救出の可能性は?

中国のテロ対策部隊、海外で人質救出の可能性は?。 過去1週間に渡り、人質事件が注目を集めた。まずは日本人の2人の人質が「イスラム国」によって殺害され、その後さらに2人のロシア人がスーダンで誘拐された。ロシアは人質救出のためスーダンに派兵することを検討していないが、軍事力、特に特殊作戦を得意とする部隊は、海外の人質救出の有力な手段になる…

タグ: 中国 テロ対策部隊 海外 人質救出

発信時間: 2015-02-05 14:42:47 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

過去1週間に渡り、人質事件が注目を集めた。まずは日本人の2人の人質が「イスラム国」によって殺害され、その後さらに2人のロシア人がスーダンで誘拐された。ロシアは人質救出のためスーダンに派兵することを検討していないが、軍事力、特に特殊作戦を得意とする部隊は、海外の人質救出の有力な手段になる。中国現代国際関係研究院テロ対策研究センターの李偉主任は、環球時報の記者に対して、「武装兵を海外の人質救出に派遣するためには、いくつかの条件を満たさなければならない。そのうち情報収集能力が重要になる」と指摘した。

李主任は海外で自国民を救出する条件について、「まず、国内に力強い対テロ作戦能力を持つ必要がある。次に、所在国の同意を得る必要がある。また一部の国については、国内法による許可が必要になる。力強い対テロ作戦能力の他に、情報の把握が人質救出で最も困難な問題になる」と指摘した。米英はイラクやシリアで、フランスはアフリカ北部で人質事件が発生した後、武装兵を派遣し救出活動を展開したが、情報不足などの不利な要因が重なり失敗に終わった。

中国の武装兵が海外で自国民の救出活動を展開する可能性について、李主任は「常に存在する」と述べた。中国では、公共の場における突発的事件を処理し、社会の安定を維持する上で主力となるのは武装警察と公安だ。そのためテロ対策の力は、武装警察と公安に集中している。環球時報の記者の調べによると、武装警察特殊警察学院の「猟鷹突撃隊」と武装警察北京総隊の「雪豹突撃隊」は国家級のテロ対策のエリートだ。関係者は環球時報の記者に対して、「雪豹と猟鷹は、テロ対策の力が陸と空を立体的・全面的に網羅していることを分かりやすく示している。両部隊は武装警察の中で最大規模かつ最強の、装備が最も先進的なテロ対策部隊だ」と説明した。

この国家級テロ対策部隊の他に、武装警察の各省の総隊にはテロ対策部隊が設置されており、現地のテロ勢力の撲滅を担当している。その規模は、上述した両部隊を下回る。任務遂行の状況に基づき、各地のテロ対策部隊が重視する点は異なっている。例えば武装警察四川総隊には、ハイジャック対策中隊が設置されている。この部隊は中国西南部で唯一、ハイジャック対策の戦闘任務を遂行する力を持つ。

各国のテロ対策部隊は海外で人質救出作戦を展開する際に、不慣れな環境に直面する。その際には現地の救助関連組織と密接に連携する必要がある。これは中国のテロ対策部隊が対応すべき課題となるだろう。

李主任は、「個人的には、対テロ作戦の特殊部隊は都市、農村、高原、砂漠、空、水上といったさまざまな環境で対テロ作戦の訓練を実施するべきだと思う。任務は想定されているものにはならないからだ。実際の環境に則した訓練を行うことで、人質救出の能力を磨くべきだ」と述べた。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年2月5日

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