3分間に渡る中国共産党の国際宣伝動画の冒頭で、制作者は中国について「これは古く、活力に溢れた国だ。これは急成長中の、発展が不均衡な国だ。これはチャンスに満ちた、無数の課題に直面している国だ。これは13億人の人口を有する、誰もが異なる夢を持つ国だ」と定義付けた。
このほど国際宣伝動画「中国共産党、あなたと共に道を歩む」は公開から1年後に再びネット上で話題になっており、多くの支持を集めている。昨日17−23時までに、この動画の優酷網(動画共有サイト)における再生数が75万回に達し、1万件以上のコメントが寄せられている。
「来年の豊作を願う」「飲食店を開きたい」「年金を少しでも増やして欲しい」「美しい妻を娶りたい」
中国について、誰もが異なる夢を持つと定義づけると、この動画は一般人にスポットライトを当て、農民、労働者、個人事業主などの夢について触れた。国際宣伝動画とあって、傍白は英語で、中国語と英語の字幕が添えられた。
短い傍白の中、「夢」という言葉が6回登場した。庶民の夢について触れると、動画は習近平氏が総書記に就任後、初めて公の場で発表した談話の広く知られている言葉を引用した。「人民の美しい生活に対するあこがれは、我々の奮闘の目標だ」その時、動画には中共一大会址記念館が映し出され、中国共産党の党徽(党のマーク)が画面右下に表示された。
それから党旗が映し出された。赤い党旗の前で、人々が手を挙げ宣誓した。傍白は、「8000万人の中国共産党党員は、13億人の中国人と共に、一人一人の夢に向かって努力する」だ。動画の最後には、赤い党徽が映し出された。「中国共産党、あなたと共に道を歩む」
制作者は成果について触れるほか、問題を避けようとしなかった。これは注目すべきことだ。冒頭では、万里の長城、故宮博物館、鳥の巣(北京国家体育場)、高速鉄道が文字と共に、伝統ある、急速に発展する中国を描き出した。同時に貧しい農民の生活状況、工場から排出される黒煙、密集する人々、交通渋滞といった光景により、中国に存在する問題が示された。
復旦大学新聞学院新聞系主任の張涛甫教授は、この動画が注目されている理由について、次のように分析した。(1)人々の需要を重視し、庶民の生活に関心を寄せ、宣伝する側を中心としなくなった。(2)3分に短くまとめ、形式も内容も高い水準に達した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年2月9日