日本の英字誌『ザ・ディプロマット』は2月10日、中国が今後空母の数を4隻に追加する可能性があると報じた。記事によると、中国はさらに上陸作戦に使用する新型ヘリ空母を1隻保有することになるかもしれない。多くの中国人にとって、これは一国の富と国際的な力が一定水準に達した後に必要となる変化だ。これは一国の国際的な力が最高水準に達したことの象徴だ。つまりその他の大国にできることならば、中国もできるというわけだ。空母による戦闘機の発着艦、月面ローバーの月着陸、有人宇宙事業などがそうだ。中国はこの10年間で、印象的で人々を奮い立たせるような成果を手にした。
中国は多くのハードにより、米国の太平洋における主導権を脅かすことができるが、空母はその一つではない。米国に挑戦しようとするならば、より多くの技術を手にするほか、より多くの要素について検討する必要がある。中国は、太平洋で米海軍の主導権を脅かそうとはしていない。
それでは、中国は空母に何を期待しているのだろうか?最も権威ある資料「国防白書(2013)」から、次のことが読み取れる。(1)中国の空母の発展は、力強い解放軍海軍の建設、海の安全保障に深い影響を及ぼす。(2)中国を海洋大国とすることは、重要な国家発展戦略である。(3)海外の利益はすでに中国の国益の一部となっており、安全問題も日増しに深刻化している。これは海外のエネルギー・資源、シーレーン、中国の海外の公民・邦人に関連する。海外で中国の公民の救出活動を展開する際に、空母は非常に役に立つ。しかしこのような状況は極めて稀だ。
米議会で研究を行っているRonald O’Rourke氏は、中国海軍を研究する主なエコノミストの一人だ。同氏は2014年12月に、「空母は台湾地区の衝突において中国の力になる可能性があるが、これは中心的な役割ではない。台湾地区はすでに中国の陸地から離陸する戦闘機の攻撃範囲内に収まっているからだ。多くの観測筋は、中国が空母を必要とするのはその他の目的があり、さらに空母によって中国を地域をリードする大国、主な世界の大国として印象付けることができると判断している」という結論を導き出した。