中国外交の「ソフト」と「ハード」

中国外交の「ソフト」と「ハード」。 外交は大事業であり、ある種の強硬さが必要となる。中国の核心利益や重大な関心にかかわる件について、王毅部長はしっかりと、気骨のある答えをしてみせた。中日歴史問題については、「70年前、日本は戦争に負けた。70年後の今日、良識を失うべきではない」と語った…

タグ: 外交 記者会見 王毅

発信時間: 2015-03-09 16:43:43 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

戦略4:絶妙な比喩。「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀の海上シルクロード)戦略について語った際には、中国だけの「独奏曲」ではなく、各主体が共同で参加する「交響楽」であるとし、関係国家の不安を音楽の比喩で打ち消した。また「ほかの人の敷地に出向いて違法建築を建てるようなことはしないが、自分の敷地で工事をしている時に人からあれこれ言われることは受け入れられない」とし、南中国海の複雑な情勢を説明すると同時に、中国の立場をはっきりと伝えた。

中国外交は近年、これまで通りの「ハード」な立場を保つと同時に、「ソフト」な表現にも気を配るようになってきた。中国首脳は多くの場面で「ソフト」戦略で勝利を収め、予期した効果を上げている。

習近平主席の外交手腕は深い印象を与えている。海外訪問にあたっては、署名入りの文章を何度も寄稿し、「文章外交」のカードを用いている。外交活動の場所も多元化し、中米首脳の会合場所には北京の瀛台(えいだい)やカリフォルニアのアネンバーグ邸が選ばれた。外交スピーチには様々なエピソードが散りばめられ、訪問国の故事を引用して現地の人々の好感を得た。

英語に精通する李克強総理は、交流しやすさと親しみやすさで海外メディアの評判が特に高い。昨年の欧州訪問では、ドイツのメルケル首相とスーパーに立ち寄り、ロシアのメドベージェフ首相にはサッカーボールを贈り、イタリアのレンツィ首相とは美食を語るなど、親しみやすい外交スタイルを遺憾なく発揮した。

「国の交わりは民の親しみにある」。「公共外交」が呼びかけられる現在、外交の「ハード」と「ソフト」のバランスを取ることの重要性はますます高まっている。中国も、外交の理論・実践・形式の革新を進めている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月9日

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