また米国は最近、中国が南中国海の一部の島嶼の拡張工事に取り組んでいることを重視し、軍機・軍艦を近づけ、中国に工事の即時停止を求めた。米国の南中国海問題における不公平で横暴な態度は、地域情勢を乱す根本的な原因だ。
中国の持続的な発展には、米国の協力による貢献がある。しかし米国は中国の急速な台頭が、自国の地位を下げることを懸念し不快がっている。そこで米国は焦り、軽率になり、かつての落ち着いた風格を持つ超大国ではなくなったようだ。米国が中国の発展を懸念することがそもそも異常なことだ。中米は90以上の公式な対話枠組みを形成しているが、これは疑問を解消し信頼を促進するためだ。だが米国はリーダーになり人を顎で使うことに慣れ、急速に変化する世界に追いつけなくなった
南中国海問題について、米国には平和・安定の大局、中米関係の大局を常に考慮するよう促すべきだ。米国の安全と発展は、アジア太平洋と世界の平和と安定によるものだ。南中国海の動乱は、根本的に米国の国益を損ねる。冷静な米国は、南中国海の安全を脅かすのは、米国の不公平な態度であることを認識しなければならない。中国は国際事業で長期的に低姿勢を維持してきたが、国家の正当な権益の維持で尻込みしたことはない。中国の南中国海の主権を脅かそうとすれば、中米関係の大局を損ねる。長期的に見ると、米国が受ける損失は利益を上回る。米国はより深く、遠くを見据えるべきだ。(筆者:沈丁立 復旦大学国際問題研究院副院長、教授)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年6月3日