フィリピンのアキノ3世大統領は訪日中、南中国海問題で荒唐無稽な発言をした。フィリピンメディアは4日の社説で、アキノ大統領に理性を取り戻すよう訴え、危険な火遊びをしないよう戒めた。
フィリピンのマニラタイムズ紙は4日、「大統領が中国に不要な挑発」と題した社説を掲載した。要約は下記の通り。
アキノ大統領は訪日中に演説し、領土係争(南中国海問題)に言及し再び情勢を乱そうとした。この中国に対する公然たる挑発はまったく不要に見え、これによってどのような国益を守ろうとしているのかも不明だ。
アキノ政権は危険な火遊びをするべきではない。フィリピンは中米が領土係争によって戦争に陥ることを願っているのだろうか?そうでないことを願うばかりだ。大国が衝突する際に、フィリピンのような小国は押しつぶされてしまうからだ。アジア太平洋の不安定は、地域全体の脅威になり、フィリピンの経済発展を脅かす。
我々はフィリピンがそのような局面への備えをしているのか疑問だ。アキノ大統領に腹積もりがあり、理性的にこの局面を終わらせることに期待するしかない。
報道によると、アキノ大統領は訪日中に、中国の南中国海における行為をナチス・ドイツに例え、米国は超大国として南中国海問題で力を発揮するべきだと呼びかけた。
中国外交部の華春瑩報道官は3日、定例記者会見に出席した際に、「中国はフィリピン首脳の荒唐無稽な言論に深い衝撃と強い不満を覚えている。中国はフィリピンに幻想を捨て、悔い改め、挑発行為を停止し、二国間ルートを使い交渉と協議により係争を解決する正確な軌道に戻るよう、再度厳しく要請する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年6月5日