フィリピン海軍は18日、フィリピン軍が6月下旬、日本と米国とほぼ同時期に2回の軍事演習を行う予定であることを明らかにした。
アナリストによると、フィリピン政府は、自らの威力を高めるのに米国との軍事協力の利用をはかっている。だが昨年締結された米国とフィリピンの防衛協力強化協定はフィリピン国内で政治的な障害に直面している。
2回の軍事演習の意味
フィリピン海軍の報道官によると、フィリピンと米国の年次合同軍事演習では今年、ヘリコプターの墜落と救援のシミュレーションが行われる。米軍はP-3哨戒機を演習に派遣する。
日本との海上合同演習は1カ月余りのうちで2回目となる。日本も同様にP-3哨戒機を派遣する。
2回の軍事演習は異なる水域で行われるが、同じ週に開催される。
フィリピン海軍の報道官によると、この2回の軍事演習は、フィリピンの部隊が先進装備を熟知するのを助けるものとなる。「軍事演習では情報・技術・戦術の共有も行われる」
フィリピン外務省の報道官によると、この2回の軍事演習はいずれも中国をターゲットとしたものではない。だがあるアナリストによると、両演習でP-3哨戒機が使われているところから判断すれば、中国をターゲットとする意図はやはり濃厚だ。この偵察機は、米国が南中国海で中国の活動を監視する主要な装備の一つであり、フィリピンは、日本からのP-3哨戒機の購入の意向を持っている。