中国の閲兵式を中継したテレビ局のアナウンサーは、新たにお目見えした弾道ミサイル「東風-26」について、核反撃任務を担うほか、海上を航行する中大型艦船に対する精度の高い中長距離の通常攻撃を行うものだと語った。英国の軍事専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」が伝えた。
東風-26は、射程距離が3000kmから4000kmに及ぶものと見られることから、「第2列島線」またはグアムに展開する米海軍の編隊を中国人民解放軍が標的とすることを可能にするミサイルと考えられている。
閲兵式の解説員が中型艦船をターゲットとすると語ったのは、このミサイルの精度が、空母だけでなく駆逐艦程度の大きさの艦船も攻撃できるものであることを示している。
東風-26はこのことから、「東風-21D」に続く第2世代の対艦弾道ミサイルと考えられている。同じく3日の閲兵式で初めて披露された東風-21Dの射程距離は1700kmと考えられている。
東風-26が3日の閲兵式に登場したということは、このミサイルがすでに配備されたシステムであるということを意味している。さらに解説員が対艦型について触れたことから、対艦型もすでに配備されていると考えられる。
東風-26対艦弾道ミサイルが成功するかは、遠距離目標の攻撃に必要な情報・監視・偵察システムのネットワークを維持する能力を人民解放軍が持っているかに大きく左右される。
東風-21D対艦弾道ミサイルと同様、情報・監視・偵察ネットワークの面での弱さは、東風-26対艦弾道ミサイルの成功にとってのリスク要素となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年9月6日