中国が申請していた従軍慰安婦に関する資料は、世界記憶遺産に登録されなかった。しかし国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、中韓両国に対してこれを共同申請するよう促しており、2017年の次回会議で審査することをほのめかしている。
中国外交部の華春瑩報道官は12日、ユネスコが先ほど中国に対して、「中国の他にも、慰安婦問題の被害国がある。ユネスコの国際諮問委員会は規定に基づき、関係国の共同申請を奨励し、2017年の次回会議で審査する」という、従軍慰安婦の資料を世界記憶遺産に登録申請する意見を出した。中国はユネスコの上述した意見を真剣に考慮・検討する。
中国の他に韓国も、従軍慰安婦の関連資料を世界記憶遺産に登録しようとしている。中韓は登録に向け協力することができる。
韓国政府は2014年より積極的に関連する史料を収集し、慰安婦問題の登録に向け積極的に国際社会の支持を求めてきた。韓国政府は旧日本軍による従軍慰安婦の関連資料を永久保管し、専門的な保管所を設置し、政府白書を発行する。
韓国では、南京大虐殺の資料が世界記憶遺産に登録されたことが肯定的に捉えられている。これは韓国が官民一体となり、日本に対して慰安婦問題の解決を求めていることを、広く認知させる一助になるというのだ。
世界記憶遺産を巡り、韓国も従軍慰安婦問題や強制労働の被害に関する資料を申請する動きを見せている。関連当局は、今回の中国の登録申請成功の波に乗り、韓国の申請活動を加速していく可能性がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月13日