この5年の間、私は中英関係がまったく新しい段階にさしかかりつつあることを深く感じてきた。両国関係は日に日に安定成熟に向かい、政治的な相互信頼関係が絶えず強化されてきた。双方は両国首相の毎年の会談や、中英経済財政金融対話、中英ハイレベル人的・文化交流メカニズム、中英戦略対話という「3つの柱」の牽引的役割を十分に発揮させ、各分野での協力を積極的に推進し、お互いの核心的利益と重大な関心事を尊重しあってきた。中英はともに国際連合安全保障理事会の常任理事国であり、主要20カ国・地域(G20)の主要メンバーであり、国際的責任を積極的に担い、21世紀の世界的な課題にともに対応し、両国関係のグローバル性と戦略性を絶えず強化してきた。
中英経済貿易協力の勢いは力強く、成果は絢爛たるものだ。中国は英国にとって4番目の貿易パートナーであり、英国は中国にとって1番目の投資先国だ。ロンドンは香港を除けば世界最大の人民元オフショア取引センターだ。英国は二国間の通貨の相互両替、人民元建て債券の発行、人民元決済銀行の設立など多くの分野で他国に先駆けて行動し成果を収めてきた。今年3月には、英国は西側の大国の中で一番早くアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を申請すると発表した。両国の重要なインフラプロジェクト協力はこれから花を咲かせ実を結ぶものとみられる。
中英人的・文化交流は炎のように燃え上がり花のように咲き誇り、両国国民の距離を一層近づけている。欧州諸国の中で、中国人留学生の数でも、孔子学院や孔子課堂の数でも、英国はすべて一番だ。中英はともに文化大国であり、今年は「中英文化交流年」の開催に成功し、一連の革新やクリエイティビティをテーマとした文化交流イベントが両国国民に双方の幅広い協力の可能性を体現してみせている。
今年5月に英国の保守党が政権を担当するようになってから、両国の関係は加速的に発展した。英国の指導者が明確に示すように、今年は二国間関係の「黄金の年」だ。英国は「中国に対して最も開放的な欧州国家」、「中国にとって西側で最もよきパートナー」になりたいと考えている。未来の両国関係は「黄金の10年」に突入するとみられる。「詩経」には、「モモを贈られたら、スモモをお返しする」という言葉がある。私は、中英関係が発展の「急行車線」を走り、重大な発展チャンスの時期に直面していることを確信する。
黄金の秋といわれる10月に、習近平主席は英国のエリザベス2世の招きで英国を公式訪問する予定であり、これは中国の国家主席の10年ぶりの英国への公式訪問だ。訪問期間中、習主席は英国の指導者とともに二国間関係発展のうるわしい青写真を描き出し、両国間に恒久的、開放的でウィンウィンの全面的戦略的パートナー関係を構築することを推進する予定だ。現在、英国社会の各界は習主席のこのたびの訪問を首を長くして待っており、訪問で多大な協力の成果が獲得され、英国に一陣の強い「習旋風」が巻き起こされることを期待している。
私は確信する。習主席の新たな時代の一里塚となる今回の訪問は、過去を受け継ぎ未来を切り開き、両国関係の発展に必ずや力強いエネルギーを注入し、中英関係の「黄金時代」をスタートさせるものになるということを。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年10月18日