中国が南沙で行った島・礁の埋め立て工事は、航行の自由に影響を及ぼすのだろうか。17、18両日に北京で行われた香山フォーラムにおいて、この問題をめぐる激しい攻防が繰り広げられた。中でも米国の元海軍作戦部長ゲーリ・ローヘッド氏が打ち出した「南中国海軍事化」のコンセプトは中国側の代表の注目を集め、会場にかすかな緊張が走った。
米国は近ごろ、中国は南中国海の島・礁を軍事施設も設置できる人工島に改造し、航行の自由を脅かすことになると多くの場で吹聴している。しかし、米国のメディアも一つの事実を認めざるを得ない。つまり、南中国海における石油の輸送は安定しており、国際アナリストもここの海上石油輸送が断ち切られることをまったく心配していないことである。西側メディアによく取り上げられている「中国が南沙で戦闘機の離着陸のための滑走路を建設する」という話題より、南沙海域ですでに使用されている往来の船舶にサービスを提供する灯台のほうが、中国の埋め立て工事の真の目的をより示している。
中央軍事委員会副主席の範長竜氏は主旨演説で、中国の島・礁の建設は、南中国海の航行と生産によりよい公共サービスを提供すると語った。
南中国海問題における中国側の立場ははっきりしている。中国の習近平国家主席は18日にイギリスのロイター通信の取材を受けた際、「南中国海諸島は昔から中国の領土であり、先人から受け継いだものである。いかなる人による中国の主権と関連の権益を侵そうとする行為も、中国人民は決して許さない」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年10月19日