中国の王毅外相は10月27日、中国公共外交協会が開催した、「意思疎通と対話、協力とウィンウィン」をテーマとする中日韓シンポジウムに出席し、挨拶をした。
王外相は、「中日韓の10年以上に渡る協力は、3カ国の各自の発展、東アジアの協力の促進に対して、積極的な貢献を成し遂げた。しかし遺憾なことに、中日韓の協力は近年、歴史問題により妨げられている。このような局面は、3カ国の国民の共同の利益にまったく合致しない。中日韓はアジアの重要な国、東アジアの主要経済体で、地域の平和と安定、発展と繁栄を維持する重責を担っている。3カ国は障害を取り除き共に歩み、友好・相互信頼、全面的な協力、互恵・ウィンウィン、共同発展に向かい前進し、2020年に東アジア経済共同体を建設するという目標実現に向け努力すべきだ」と述べた。
王外相は、この目標を実現するために、次の問題の処理に取り組む必要があると指摘した。
(一)歴史の直視は未来を切り開く前提だ。日本側が過去に犯した間違いを誠心誠意を込めて反省し、不名誉な歴史とはっきりと決別し、新たな姿で中韓両国民と手をつなぎ、3カ国の協力を正しい軌道に戻すことを促し、健全かつ安定的で持続可能な発展の道を歩むことを願う。
(二)政治の相互信頼は実務的な協力の基礎だ。3カ国間の各レベルの対話と交流を絶えず強化し、共に関心を寄せる重要な問題を巡り随時意思疎通・調整し、相互信頼を絶えず促進し、3カ国の協力に堅固な支えと保障をもたらすべきだ。
(三)3カ国の協力は、東アジアの発展の原動力だ。中日韓の協力は、10プラス1、10プラス3、東アジアサミットなど、地域のその他の枠組みと相互補完し、調和的に発展し、東アジア経済一体化およびアジア全体の振興に共に力を尽くすべきだ。