韓国・中央日報は1日、「今回の首脳会議は対立と協力の必要性が絡み合うなか開かれたため、いつになく微妙だった。韓中日の経済規模はアジアの70%、外貨準備高は世界の47%を占め、重要な位置を占めている。しかし地理的に隣接する3カ国は常にさまざまな原因により、経済協力によって充分に経済の恩恵を受けることができずにいる。これは実に遺憾なことだ」と報じた。
3カ国の首脳会議において、歴史問題は依然として中心的な対立点だった。中日韓は歴史問題において立場の微妙な差を見せた。朴槿恵大統領は歴史の直視を強調し、李克強総理は歴史問題が3カ国の協力を妨げていると表明した。しかし安倍首相は、歴史問題への言及を避けた。
ボイス・オブ・アメリカによると、韓国の一部の市民は10月30日、在大韓民国日本国大使館の門前に集まり抗議し、日本国旗を破った。ある抗議者は安倍首相の顔が描かれている仮面をかぶり、土下座した。抗議者は、「今回の3カ国の首脳会議で、安倍首相が謝罪し、我々への侵略への後悔を示さなければ、首脳会議は無効になる」と述べた。
仏ラジオ放送局RFIは韓国の態度に注目し、「朴大統領は李総理の初の訪韓を熱烈に歓迎し、安倍首相との初の会談に冷淡な態度を示した」と報じた。李総理は就任後初の訪韓で、中国の総理の訪韓は5年ぶりとなった。韓国の主流メディアはこぞって、韓国の中日の首脳に対する待遇を比較した。李総理が機内から姿を現すと、儀礼兵がレッドカーペットの両側で目礼した。韓国の高官は、空港で李総理を出迎えた。朴大統領と李総理は2国間の会談後、ディナーを共にした。しかし安倍首相には昼食が用意されなかった。中日両国の訪問日数にも差がある。李総理は3日、安倍首相は2日だ。李総理は韓国人と近距離で交流し、安倍首相は実務を中心に訪問した。韓国の世論は、領土・歴史問題により冷え込んでいる日韓関係と、発展の深化を加速する中韓関係は対照的だとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月2日