米太平洋軍のハリー・ハリス司令官は本日、北京を訪問する。米太平洋軍の報道官は、米艦の南中国海の巡航は議事日程に上がっていないが、「双方は率直に対立について検討し、管理する」と述べ、想像の余地を残した。中米両国の国防相は、3日にクアラルンプールで開催されるASEAN拡大国防相会議に出席する。両国の国防相は、南中国海情勢のエスカレート後に初めて顔を合わせる。中国海軍軍事学術研究所研究員の張軍社氏は1日、環球時報に対して、「中米の軍高官の集中的な交流は、対話により対立と食い違いを解消しようとする双方の積極的な意向を反映している。中米は南中国海問題による衝突と対立を願っておらず、両国関係の平和・安定・発展の大局に悪影響が生じることを願っていない」と指摘した。
星条旗新聞によると、ハリス司令官は10月30日にハワイを出発し訪韓した後、11月2日より初となる訪中を開始する。米太平洋軍のイーストバーン報道官によると、ハリス司令官は中国で3日間滞在する。双方は「率直に対立について検討し、管理する」という。ハリス司令官はボーカス駐中国大使と会談するほか、中国の軍事施設を視察し、中国解放軍の高官と会談し、両軍の未来の軍事交流について検討する予定だ。イーストバーン報道官は、「米国は外国の海軍と軍事演習・交流を頻繁に実施し、透明度を高め、相互信頼関係を構築し、リスクを抑えている。これは今回の訪問が早い段階から計画されていた理由だ」と述べた。報道によると、ハリス司令官は妻子を連れ訪中する。夫人は1980年代に学者として上海に留学した経験を持つ。
中国国防部の報道官によると、ハリス司令官の訪中は、今年の中米両軍交流計画の一環だ。香港紙・南華早報は、米軍が南中国海の島礁の12カイリ内に進入した行為が、両軍の軍事交流に及ぼす影響は限られており、双方は対話を継続することを決定していると報じた。ボイス・オブ・アメリカによると、ハリス司令官の他に、米太平洋艦隊のスコット・スウィフト司令官も近日中の訪中を予定している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月2日