AFP通信は、「日韓の首脳がついに会談を実現したが、両国間で長く蓄積されてきたこじれを解消できる可能性は低い。しかし両国が実務的な協力に向け重要な一歩を踏み出したと捉えることができる」と報じた。日韓首脳会談の開催中、韓国の約70の民間団体がソウルの各地で抗議活動を行い、安倍首相が日本が第二次大戦中に犯した罪について謝罪しなかったことに抗議した。一部の団体はソウルの市街地に位置する日本大使館跡で集会を開き、当時の労働者強制徴用について謝罪し、賠償金を支払うよう安倍政権に求めた。日本が当時どれほど多くの労働者を強制徴用したかについては確かなデータが存在しないが、一部の民間団体は100万人以上と見積もっている。
韓国・聯合ニュースは匿名の抗議者の発言を引用し、「首脳会議中、性奴隷が主要議題になった。(強制徴用された)兵士や労働者、犠牲者の遺骨の返還などの議題が棚上げにされた」と報じた。
安倍首相の宿泊先であるホテル前で、一部の民間団体の関係者が指笛を吹くことで抗議した。
慰安婦問題は近年、日韓関係の越えがたき壁となっている。2007年の時点で、韓国の約120人の慰安婦が生存していたが、生存者は今や50人未満で、平均年齢は約90歳となっている。歴史学者の統計データによると、日本は第二次大戦中に朝鮮半島で約20万人の女性を強制連行し、日本軍の慰安婦とした。韓国は被害者に謝罪し賠償するよう求めているが、日本は1965年に両国関係を正常化させた「韓日請求権協定」によって同問題は解決済みだと主張している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月3日