「国民経済・社会発展の第13次五カ年計画の策定に関する中共中央の提言」が3日、正式に発表された。国有金製品メーカー・中国黄金集団のチーフエコノミスト・万喆氏は取材に対し、「第13次五カ年計画に関する中共中央の提言が発表された。これは新たな情勢における中国の発展戦略の方向を示すものであり、新たな時期における中国の発展戦略の手引きとなる。その内容には、中国の現段階の発展における政治・経済・金融・社会・産業の各方面の新たな問題やチャンスが含まれる。新たな情勢下における国家戦略の趨勢が体現され、現在の国家戦略の3つの位置づけ(政治的位置づけ、経済的位置づけ、民生的位置づけ)が示された」と指摘した。中国新聞網が伝えた。
万喆チーフエコノミストは、国家戦略の3つの位置づけについて次のように述べた。
○政治的位置づけ:「中国化」を核心とし、国際化を助力とする
政治的位置づけとはすなわち、国家の位置づけとも言える。中国は現在の世界において、発展スピードが最も速く、変化が最も大きな国の1つだ。今世紀に入ってから、世界の政治権力構造の多極化が加速している。この変化のプロセスにおいて、世界の発展に対する中国の影響力も絶えず強まっており、中国は国際舞台でますます重要な役割を発揮するようになった。 今回発表された提言では、「中国化」を中国の発展の核心とすることが明確化され、「中国の特色」を戦略的発展の方向性とした。提言では、中国化と国際化を並行して進め、相互補完するとされている。国際化の主な手段は、組織への参加、市場の開拓、標準の制定だ。つまり中国は、組織・構造・市場の様々な方面から世界に溶け込むよう努力すると同時に、マクロ政策の世界との協調を強める。また、通貨の国際化を引き続き推進し、国際市場を絶えず開拓していく。さらに、ネットワーク、深海、基地、航空・宇宙など新分野を含む国際標準の制定に積極的に参与し、これを主導していく。
○経済的位置づけ:市場化を基礎とし、秩序化を原則とする
中国経済の持続的な発展に伴い、社会情勢はますます複雑化し、市場管理の難度も高まっている。新常態に入り、国の政治や経済の各方面でモデルチェンジやアップグレードが早急に求められる中、国がガバナンス力を高め、効果的なガバナンスを実現できるかどうかは、中国の経済改革、市場化改革の核心・鍵となっている。提言では、政府のガバナンスに優れた処方箋が出された。