「シンガポールは地政学的考慮から米国と戦略的関係を構築したが、これは中国との緊密な関係の構築を妨げるものではない。中国との政治、経済、社会関係の発展に伴い、シンガポールは中国との戦略的関係の発展を開始する必要もある」。中国の習近平国家主席のシンガポール公式訪問にあたり、シンガポール国立大学東アジア研究所の鄭永年所長は人民日報の取材にこう述べた。人民日報が伝えた。
鄭所長は「シンガポールは世界第2のオフショア人民元決済センターとなり、アジアインフラ投資銀行に参加し、現在では中国と軍事協力を展開し始めている。これらはいずれもシンガポールの各方面での調整を示している」と指摘。「シンガポールと中国との関係は非常に特殊な関係だ。これは両国最高指導者の相互訪問が頻繁であるからだけでなく、両国指導層間の制度的会談によるものであり、すでに構築された3つの副首相級二国間協力制度、およびシンガポール側と中国の7つの省・市の地方協力制度を含む。習主席のシンガポール訪問時、両国は蘇州工業パーク、天津エコシティに続く第3の政府間協力事業の正式始動を発表する」と述べた。
鄭所長は「こうした政府間協力事業は単なる経済事業ではない。中国は学習型国家であり、中国はたゆまず発展し、シンガポール自身も発展している。両国はこうした場を通じて経験を共有し、互いに学び、参考にすることができる」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年11月5日