欧州復興開発銀行に加盟、中国は何ができるか?

欧州復興開発銀行に加盟、中国は何ができるか?。

タグ: 欧州復興開発銀 中国 一帯一路

発信時間: 2015-12-16 10:47:51 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

欧州復興開発銀行(EBRD)は14日、中国の加盟を承認した。

本部をロンドンに置き1991年に設立されたEBRDは、66の株主を持つ。主に欧州の戦後の復興・再建の支援を行い、東欧・中欧諸国の市場経済への転化を支援・支持する。EBRDはまさに、欧州の地域開発銀行だ。そのため中国の加盟は、経済的な影響力の拡大に向け重要な力を発揮する。

これは中国の国際的な金融の地位のさらなる向上と強化、世界経済への参与の広がり、金融面の発言権の向上を示している。EBRDは欧州の経済開発と復興事業を中心としているが、中国の加盟はその経営の活力を高める。さらに中国は金融活動を通じ欧州の経済事業に参与する有利な条件を手にする。これは欧州の経済建設・発展を推進し、ユーロ圏の潜在的なリスクを解消するためにも重要な力を発揮する。欧州の経済復興には中国が不可欠であり、中国の経済成長率と金融管理能力が欧州諸国から評価されていることが分かる。EBRDの株主も中国の申請を受理した際に、「中国とEBRDは同地域で事業を展開している。我々の対話と協力の検討は、ごく自然なことだ」と述べたほどだ。

これはまた、中国企業の海外進出に利便性の高い金融ルートを提供し、中国企業と欧州企業の深い融合を促進し、国際経済競争に力強く参与できるようにする。海外進出と国内導入は、中国政府の重要な経済戦略になっている。中国企業が世界進出するためには、まず金融という先導者が必要だ。金融が先に国際化しなければ、中国企業の真の海外進出は困難であり、国際経済競争に効果的に参与することもできない。しかも中国の多くの企業が、欧州諸国と業務提携しており、欧州諸国の投資活動に参与している。ゆえに中国企業と欧州企業の広い協力と深い融合をさらに推進するため、EBRDを通じ中国企業が欧州諸国から先進的な生産技術・管理経験を学ぶことを促し、中国企業のモデルチェンジ・アップグレードを加速し、中国の経済成長モデルの根本的な変化を進めることができる。さらに中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)が年末に正式に設立される。中国はAIIBを通じ、欧州の先進的な企業が中国で投資を行うための、利便性の高い金融ルートを築くことができる。

これはさらに、中国の「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)経済戦略の実施を促し、中国のマクロ経済の目標達成に尽きることなき原動力をもたらす。中国の一帯一路戦略は、実質的にはユーラシア大陸経済一体化戦略の構想だ。欧州の投資計画の実施は、一帯一路の目標実現を促す重要な一環だ。中国がEBRDに加盟しなければ、一帯一路の順調な推進を妨げる多くの金融の障害が生まれる。そのため中国がEBRDの加盟を申請し、順調に承認されたことは、中国の国家経済戦略の目標実現を促す。一帯一路経済戦略は幻想、もしくは実現不可能な苦境に陥らず、中華民族の偉大なる復興に金融の新たな活力を注ぎ込む。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月16日

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