米国のB-52爆撃機が中国の南沙諸島の島礁付近の空域に入ったことが、世界的に注目されている。南中国海の雲が再び、中国人の心に影を落とした。
米国側は、「ミス」「気象による原因」「計画外」「調査を実施する」などと説明している。これは信じられるだろうか?主流サイトの1万件以上のコメントを見ると、ネットユーザーは「信じていない」ようだ。米国人は16年前、NATOがミサイルによって在ユーゴ中国大使館を攻撃した野蛮な行為を、「誤爆」という言葉によって説明した。米国の「国家の信義」に関する人々の記憶は依然として新しい。
米国は「ミス」「意図せず進入」などでごまかそうとしているが、最近の南中国海における一連の武力を誇示する危険行為についてはどう説明するのか?米国は最近、中国の島礁付近の海域に軍艦を派遣し「巡航」を行い、中国の南沙諸島の関連島礁付近の空域に戦略爆撃機を派遣し、さらには空母で「巡航」を行うと豪語している。
米国の武力誇示は、中国側の島礁の駐留者および施設の安全を著しく脅かす、深刻な軍事的挑発だ。地政学の面から見ると、米国は穏やかだった南中国海で波乱を巻き起こし、地域情勢の複雑化、さらには軍事化を促している。
米国は南中国海で不穏な動きをするほか、台湾に武器を販売し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を推進するといった一連の動きを見せている。これは世界がより懸念していることだ。あたかも鴻門之会の剣舞のように、中国の周りで剣を振り回している。
台湾情勢の安定、両岸首脳のシンガポールでの歴史的な会談を背景とし、米国は急に台湾への武器売却を宣言した。情勢を乱そうとする米国の心理は周知のとおりだ。米国のこのやり方は国際法と国際関係の基本的な準則に公然と背いており、中米の3つの共同コミュニケ、特に米国の八・一七コミュニケの約束に著しく背いている。これは中国の主権、安全の利益、両岸関係を著しく損ねている。