中国政府の提案を受け、アジアインフラ投資銀行(AIIB)が設立された。これは中国にとって、2015年の経済で最も重要な出来事だ。専門家はこの金融機関を、米国を中心とする国際通貨基金(IMF)や世界銀行の、潜在的なライバルと見なしている。イタルタス通信が12月25日に伝えた。
IMFはこのほど、国際準備資産SDR(特別引出権)の通貨バスケットに人民元を追加し、米ドル・円・ポンドなどと同等の地位を与えた。この決定は2016年10月より発効。IMFのクリスティーヌ・ラガルド専務理事は当時、「人民元のSDR通貨バスケット入りは、中国経済が世界金融システムと融合する重要な節目である。これは中国当局による近年の、国家通貨・金融システムの改革への評価でもある」と述べた。
2015年のもう一つの重要な出来事、株価の急激な変動は、中国経済にとってそれほど愉快なことではない。市場で売りが強まり、中国の株価は8.5%という単日としては8年ぶりの下げ幅を記録した。株価変動により国際商品市場の値下がりが生じた。これは中国が世界最大の原材料消費国だからだ。中国証券監督管理委員会は、株価下落の調査を直ちに開始した。
これほど多くの経済の出来事があったが、中国にとって2015年は社会・政治的にも重要な一年だった。10月末に開かれた第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)では、2016-20年の経済・社会発展計画が議論された。1970-80年代から始まる一人っ子政策の廃止が決定され、二人目を認める政策が2016年1月1日より施行されることになった。
中国の2015年の両岸関係の最大の成果は、中国大陸と台湾の首脳による1949年ぶりの会談だ。習近平国家主席と台湾の馬英九総統は、11月7日にシンガポールで会談し、「92年コンセンサス」の堅持を強調した。
9月3日に北京の天安門広場で開かれた、中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年の閲兵式は、中国の2015年の最も盛大な出来事と言える。数十カ国の首脳、国連の潘基文事務総長がこの盛大な儀式に出席し、ロシアのプーチン大統領も代表団を率いて出席した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年12月29日