中国の習近平国家主席は1月20日から22日にかけてエジプトを訪問した。今年はちょうど中国とエジプトの国交成立60周年にあたり、エジプトは中国と政治において良好な関係を維持している。エジプト人として、私たちはいくつかの感想と役に立つかもしれない提案を述べたいと思う。
中国は独特の使命感と世界的な責任感を持つ国
双方の間の交流の成功とより密接な関係の構築には3つの条件がそろっていなければいけない。この3つの基本的条件は人と人の交流だけでなく、国と国の交流にも当てはめることができる。
交流の使者は自身とその動機をよく理解している必要がある。習近平主席の今回のエジプト訪問は、非常に適切で重要な時期に行われたと思う。中国はエジプトが属する地域に高い関心を抱いており、苦難に陥り政治が不安定だったエジプトは平穏期に入っている。以前、中国と中東地区の意思疎通は不十分で、中東地区で過激派組織による襲撃や政治不安定などの問題がある中、同地区の下層民衆は中国を理解しておらず冷ややかで、実は中国にとってプラスではなかった。エジプトはアラブ世界の中で人材大国であるとともに、文化と人口の中心でもある。また、中国にとって投資の巨大な潜在市場でもある。
当然、中国は自身をよく理解しており、独特の使命感と世界的な責任感を持つ国であることを知っている。「一帯一路」やアジアインフラ投資銀行などの構想は、人類の発展に貢献しなければならないという中国の意識を証明している。中国人も自国の文化の特徴を知っており、中国文化を保護し、世界と共有したいと思っている。したがって、中国とエジプトの交流の1つ目の基本的条件は備わっている。