スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が22日に発表した最新の報告書によると、中国は2011−15年に世界3位の武器輸出国となり、輸出量は2006−10年より9割弱増加した。また中国の武器輸入は25%減少している。専門家は、中国は国産武器への自信を深めており、10年前より先進的な武器を生産していると分析した。
SIPRIが発表したデータは、2011−15年の各国の主要通常兵器・軍事装備の供給に基づくものだ。全体的に見ると、世界の主要通常兵器の供給は、この5年間で前の5年間より14%増加した。うち米国は世界の武器輸出量の33%、ロシアは25%を占めた。上位5カ国は世界の武器輸出量の74%を占めた。
BBCは、中国の武器輸入量は25%減少しているが、これは中国が国産武器への自信を深めている(まだ重大な弱点が残されているが)ことを意味すると報じた。報告書は、中国は依然として、大型輸送機、ヘリ、及び航空機、自動車、船舶に搭載するエンジンを輸入する必要があると指摘した。
中国と南中国海の領土をめぐる係争を抱えるベトナムには、武器輸出入で注目すべき変化があった。22日付の米ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、ベトナムの武器輸入量は43位から8位に浮上し、世界の武器輸入量の3%を占めている。ベトナムはフィリピンなどの関連国よりも、目立った動きを見せている。SIPRIのウェゼマン上級研究員は、「ベトナムの武器輸入は明らかに、中国の南中国海における活動に対する反応だ」と指摘した。ウォール・ストリート・ジャーナルは、報告書の世界武器輸入上位10カ国のうち、アジアから6カ国がランクインしたと報じた。
米国の通常兵器輸出量は27%、ロシアは28%増加した。AFP通信によると、米国は近年少なくとも96カ国に武器を輸出しており、600機以上のF-35戦闘機など、大量の武器輸出の注文を受けている。中東諸国は米国にとって最大の輸出先で、武器輸出の41%を占めている。ロシアの武器の主な輸出先はインド(39%)、中国(11%)、ベトナム(11%)。アジア・オセアニア諸国の2011−15年の武器調達は、ロシア製武器の輸出量の約68%を占めた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年2月23日