中国は3月、「両会」(人民代表大会、政治協商会議)の時期にいよいよ突入する。中国の政治・経済の行方を外から観察するための重要な窓口となる両会には今年も、どのような話題が焦点となるのかに注目が集まっている。
「十三五」(第13次5カ年計画)
今年の全国両会の主要な議題の一つは、「十三五」の計画要綱の審査と認可である。「十三五」計画が、今年の両会の最大の焦点となることは間違いない。
中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議ではすでに、「十三五」計画の提案が公布されている。中国が今後5年の経済・社会の発展の重要指標をいかに設置し、世界の舞台での役割をいかに演じるかは、「十三五」計画要綱というこの新たな未来図によって明確化される。
供給サイドの構造改革
中央経済活動会議で定められた「供給サイドの構造改革」はすでに、正式なスタートを切っている。余剰生産力解消やストック解消、レバレッジ解消、コスト引き下げ、弱点補足が重点となる。
難題を乗り越えるために通らなければならない供給サイドの構造改革について、両会では、いかなるタイムスケジュールとロードマップが打ち出されるのか。改革の「生みの苦しみ」をいかにコントロールし、これにいかに耐えるのか。中国経済の将来を一定程度決定し、中国経済に対する信頼を左右する議題となる。
中国製造2025、インターネット
経済の下方圧力が拡大する中、いかに「中国製造」(メイド・イン・チャイナ)を盛り返させるかは、中国が直面しなければならない難題と言える。
「中国製造2025」と「インターネット+」の二つの概念は昨年、政府活動報告で初めて提出された。今年はさらに、「中国製造+インターネット」におけるブレークスルーを早期に実現することが求められる。まもなく幕を開ける両会では、中国の製造業の今後10年の行動綱領とインターネットがいかに融合を加速し、中国清貧と中国経済に新たな動力をもたらすかに注目が集まる。