ロシアのプーチン大統領は14日、軍事任務の完了を理由に、15日よりシリアからロシアの主要軍事力を撤退させる指示を出した。ロシア軍のシリアにおける2ヶ所の軍事基地は留められる。
ロシヤ・ セヴォドニャ通信社の報道によると、プーチン大統領はショイグ防衛相、ラブロフ外相と会談した際に、ロシア国防省およびロシア武装勢力の任務が全体的に完了したことを理由として、「国防相には翌日より、ロシア軍主力のシリア撤退を開始するよう命じる」「ロシア外務省はシリア問題の平和的な解決への参与を強めるべきだ」と述べた。
プーチン大統領は、ロシアのシリア国内におけるタルトゥス海軍基地とヘメイミーム空軍基地がこれまで通り維持されると強調し、「これらの基地は陸海空から保護される」と述べた。ロシア軍はシリアの一時停戦の実施状況を監督し、平和的な協議に向け条件を整える。
プーチン大統領は、「撤退の決定は、アサド政権と反体制派に積極的なシグナルを送る。平和的な協議のすべての参与者の信頼感を強め、平和的な手段によるシリア問題の解決を促す」と述べた。
米ホワイトハウスのアーネスト報道官は同日、「米国はロシア軍撤退の決定に注意しているが、この決定がどのような意図に基づくか、シリア情勢に対してどのような影響をおよぼすかについては、現時点ではコメントしがたい。ロシアが決定前に米国と連絡したかについては、現時点ではコメントを控える」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年3月15日