フィリピンの大統領当選者はこれまで、南中国海問題をめぐり中国と二国間会談を開く可能性を否定しないと再三表明してきた。ドゥテルテ氏は現在、その日程表を明らかにした。23日付フィリピン・スター紙によると、ドゥテルテ氏は南中国海の問題解決の取り組みが、政権運営2年後も停滞して進まなかった場合、中国と二国間会談を開くと表明した。
ドゥテルテ氏は21日夜に開かれた記者会見で、この方針を明らかにした。フィリピン・スター紙によると、ドゥテルテ氏は「協議に進展がなかった場合、もしくは推進の足がかりがなく膠着状態に陥った場合、2年後に中国から二国間協議の意向を問われたならば、私は同意すると答えるだろう」と述べた。しかしドゥテルテ氏は、3年目に結果を手にするかと質問された際に、「焦る必要はない」と答えた。
ドゥテルテ氏はさらに、中国と二国間協議を開催した場合を想定し、「私は、あなたたちが議論している領土は、我々のものだと言うだろう。中国が主張する領土は、実際にはフィリピンの排他的経済水域内にあり、国連海洋法条約でフィリピン領とされている」と述べた。
フィリピン・スター紙は、ドゥテルテ氏の態度は、国際仲裁により領土問題の解決を目指すアキノ政権の政策と異なるとした。Manila Bulletin紙は23日、フィリピンの国家安全保障担当者の発言を引用し、「まもなく発足するドゥテルテ政権は中国を敵対視しない。しかしドゥテルテ氏は、南中国海の領土問題で、フィリピンの国益を守ると宣言している」と伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年5月24日