中国の南中国海における措置は深く誤解されており、米国のアジア太平洋ひいては世界における主導権を脅かす、戦略的な行動と見なされている。一部の人は、アジア版「モンロー主義」の台頭を懸念しているほどだ。しかし中国は、21世紀に「勢力範囲」について言及するならば、もはや時代遅れだと考えている。中国は一貫して地域内の協力に力を入れてきた。中国が誰かを追いだそうとしているのではなく、一部の人が中国の同地域における合法的かつ拡張を続ける権益を否定しようとしている。事実はこうだ。
中国は係争国との直接的かつ平和的な交渉によるコントロール、南中国海問題の最終的な解決を一貫して主張しており、この立場に変化はない。中国はASEAN10カ国と共に制定した、南中国海行為準則に対しても、開放的な態度を持つ。
中米関係は重要であり、南中国海問題に振り回されるべきではない。双方には重大な食い違いが存在するだろうが、重要な共通の利益を持つ。双方は地域の平和と安定を主張しており、国際法に基づく航行・飛行の自由、平和的な交渉と外交ルートの対話による係争解決を支持している。南中国海は、中米両国の駆け引きの場になるべきではなく、両国は同地域および世界のその他の地域で協力を展開する大きな余地を残している。中米両国の巡視船はかつて西太平洋で、合同漁業法執行活動を展開したことがあるが、これがその証左だ。
中米両国首脳は、食い違いを適切に処理し、情勢をコントロールする政治的意向を示している。これは朗報だ。中米双方は現在、これについて対話を継続している。中国は建設的な姿勢を示そうとしており、米国側も同じような精神を示すことを願っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月2日