シャングリラ会合開幕前、米国はすでにほろ酔い気分

シャングリラ会合開幕前、米国はすでにほろ酔い気分。

タグ: アジア安全保障会議,シャングリラ会合,南中国海

発信時間: 2016-06-03 13:15:49 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

アジア安全保障会議(シャングリラ会合)が今晩シンガポールで開幕し、南中国海などのホットな話題に再び注目が集まる。シャングリラ会合は通常「米国のシマ」とされており、議事日程の計画の時点で中国にとってあまり有利ではなくなっている。今年のシャングリラ会合で、多くの発言が再び米国によって「基調」とされても不思議なことではない。

カーター米国防長官は先週、珍しくも中国に対する過激な発言を繰り返し、中米関係を当時の米ソによる「半世紀近く続いた冷戦と対立」と比べることも厭わなかった。耳障りな声がシャングリラ会合で響くことに対して、中国側は心の準備をしていることだろう。

米高官は最近、多くの国が中国と南中国海問題の解決策についてコンセンサスを形成したという中国の主張は、「事実とはかけ離れている」と嘲笑した。米国側はさらに中国の成語を使い、中国は「失道寡助(道理に背けば支持者が少なくなる)」であると皮肉った。

米国防総省がこれほど図に乗っているとは、まさに驚きだ。米国はいくつかのアジア太平洋同盟国を「国際社会」とし、その米国に対する唯々諾々たる態度、米国との相互利用を、米国が「得道多助(道理にかなえば支持者が多くなる)」であることの証拠としている。

米国の戦略界は、冷戦思考によって完全に酔っ払っているかのようで、基本的な常識の感覚さえ失っている。国防総省は世界最強の軍隊を握っている。中国は南中国海でいくつかの島礁の工事を行ったが、主に民間活動の支援に用いると何度も約束した。ところが米軍は直ちにフィリピンの5ヶ所の軍事基地を使用し、シンガポールに対潜哨戒機を派遣し、さらにベトナムのカムラン湾の使用を求めている。米国は最後に、中国が南中国海を「軍事化」させていると表明した。これほど荒唐無稽な論理は、どれほど露骨な相互協力により支えられるのだろうか。

中国の台頭は、周辺諸国に安全の懸念を抱かせている。その一部は、地域内の環境の変化に対する心理的な不適応によるもので、理解できる。しかしこれらの国は同時に中国と緊密に協力しており、地域内の共同発展は安全に関する議論を上回る、地域の真のテーマとなっている。

米国は域外国であるにも関わらず「バランス化」を図っているが、地域の真の安定という目標のため力を発揮しているのではなく、中国の台頭を包囲・けん制するという戦略的野心により行動し、東アジアのさまざまな問題を米国の対中戦略の材料にしている。これは南中国海地域の緊張激化の真の原因だ。この地域では本来、これほど重大な駆け引きが展開されたことがなかったからだ。多くの小国はすぐに、米国に無理やり巻き込まれたことに気づくだろう。これが彼らの望むことであるはずがない。

国際世論は米国に左右されている。米国はそのソフト・ハードパワーにより、シャングリラ会合のような場で有利になるが、真の世界の世論と民意が米国の利益を中心とすることはない。中国は世界で覇権を求めておらず、領土係争の経緯と是非についても、各国は大筋で理解している。米国が主張するように、中国がまったく理にかなわず、フィリピンとベトナム側にすべての理があるわけがない。米国の中国に対する「断罪」が、世界的な共鳴を生むことがあろうか。

しかし米国が覇権を求めていることは、全世界の人々が知っており、容易に信じることができる。中国は米国の軍事的脅威を恐れず、その世論戦の脅威を恐れることもない。シャングリラ会合はどれほど深く米国の影響を受けようと、21世紀版の「鴻門之会」にはならない。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月3日

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