米国の政府関係者は14日、米海軍の第3艦隊が、第7艦隊の管轄区域である東アジアに艦隊を増派すると表明した。第3艦隊の太平洋水上作戦部隊は今年4月、東アジアに派遣された。同部隊にはミサイル駆逐艦の「スプルーアンス」「モムゼン」が含まれる。第3艦隊は100隻以上の艦隊を保有し、うち4隻は空母。米シンクタンク・戦略国際問題研究所のアジア海洋透明性イニシアチブ担当者は、これは米海軍の6割のパワーをアジア太平洋に配備しようとする、オバマ大統領の計画の一環だと予想した。
中国外交部の陸慷報道官は15日、「米軍が米国の納税者の金を使い、軍隊をどのように配備するかは米国自身のことであり、注目する必要はない。しかし私は地域の平和・安全・安定に注目する。米国側の関連する動きが、地域の平和・安全・安定、域内国が数十年に渡り享受してきた安定情勢を損ね、消極的な影響を及ぼすならば、中国は必ず懸念し反対する」と表明した。
中国海軍軍事学術研究所の張軍社研究員は、「米国は東太平洋に配備していた第3艦隊を西太平洋に移すため、長期間準備を進めてきた。これはアジア太平洋リバランス戦略の第2段階の措置だ。米国側は中国を念頭に置かないと表明しているが、実際には中国を念頭に置いている。中国の周辺に武力を配備し、中国に圧力をかけている。しかし米国の望み通りの結果にはならず、数隻の軍艦が来たぐらいで中国人を驚かすことはない。米国は東アジアの不安定性に言及しているが、米国の軍艦と軍機の東アジア密集、目的が明らかな合同巡航・演習が、地域の軍事化と不安定を引き起こしている」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年6月16日