中国の民主は、話し合いを強調する民主である。話し合いを通じて合意を生み、これを土台として制作を決定する。謝春涛教授は、「これこそが中国の民主の特徴であり、少数が多数に服するという単純な方法よりも優れていると考えられる」と指摘する。
謝春涛教授によると、中国の指導者ならば、ある制作の決定がこれほど多くの人の反対に遭うと考えたならば、通常は票決の強行はせず、まずは意見の相違を脇に置いて話し合いによって意見を求め、最大限の一致をはかろうとするはずだ。このような政策決定の過程が民主的でないと言えるだろうか。「かつて西側の人にそうした問いを投げかけたことがあるが、彼らはこれを本当に理解した後、中国の民主の効果は、騒ぎ立てるだけの公開の議論と単純な投票によって決める民主よりも高いと考えるようになった」
英国のような状況は、発展途上国で起これば多くはさらにひどい結果を生むことになる。西側の民主の形式だけを学んで、自らの実際の国情を考えないならば、深刻な内部における消耗や内乱を呼ぶこととなる。そのためここ数年は、発展途上国の政治家が西側の民主が自らに合わないことを意識し始めただけでなく、一部先進国の政治家さえ西側の民主が完全無欠なものではないことに気付き始めている。
謝春涛教授は、一部の西側の政治家は、中国の政治制度を正しく認識し始めていると語る。例えばある英国の議員は、中国の政治の安定性と連続性を評価し、中国では5カ年計画が着実に制定 実施されているが、英国には不可能だと語っている。またある米国の議員は、中国では重大な政策決定を米国よりも早く行うことができ、米国人がまだ議論している時に中国人はもう始めていると指摘する。またさらに重要なのは、中国の政治制度に、力を集中して大きな事業を成し遂げるという優位性があることだ。「両弾一星」(原子爆弾、大陸間弾道ミサイル、人工衛星)の開発や四川大地震の再建などで、この優位性は一つ一つ示されている。
謝春涛教授は、中国共産党が67年にわたる執政を続けることができたのは、広範な人民大衆の支持を取り付けることができたからだと語る。大衆の支持を受けることができたのは、中国共産党が、革命の時期、建設の時期、改革開放の時期のすべての時期にわたって、国家 民族の利益を代表し、民衆の幸福をはかり、人民がこの党を認めたからだと言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年6月28日