調査対象国
中国外文局対外伝播研究センターが市場調査・ブランドコンサルティング会社の「華通明略」と「Lightspeed GMI」と協力で展開した「第4回中国国家イメージグローバル調査報告」の発表会が29日、北京で開催された。今回の調査は、2016年1月から3月までに実施されたもので、調査対象は初めて、G20のうち欧州連合を除いた19カ国をカバーした。サンプル数は1カ国500人で、合計9500人に達した。調査報告によると、中国の全体イメージは着実に高まり、中国の科学技術革新能力は幅広く評価され、中国を訪れてみたいという海外の回答者も増えている。
国際的な影響力で世界2位に
中国の全体的な印象は6.2ポイント(10ポイント満点)で、2014年を0.3ポイント上回った。このうち中国に対する発展途上国の印象(6.9ポイント)は先進国(5.5ポイント)よりも明らかに肯定的なものだった。
年齢別に見ると、若者層(18-35歳)と中年層(36-50歳)、老年層(51-65歳)の中国に対する印象はそれぞれ6.6、6.1、5.6ポイントで、若者層の方が中国に良いイメージを持っていることがわかった。
回答者が国際的な影響力が高い国として挙げたトップ5は順に、米国、中国、ロシア、英国、ドイツだった。
このほか調査ではさらに、48%の回答者が、「悠久の歴史とあふれる魅力を持つ東方の大国」が中国の最も際立った国家イメージであると考えていることがわかった。
科学面での成果として知られる高速鉄道
各国の経済的な影響力のランキングでは、海外の回答者の多くが、中国経済の発展は世界経済の発展を推進できると考えており、影響力は米国に次ぐ2位とされた。中国経済の影響力に対する評価は、先進国よりも発展途上国でより高く評価された。
また中国の科学技術革新能力を評価する回答者は61%にのぼり、中国の2015年の科学技術の成果について半数の回答者がいくらか知識を持っていた。このうち「中国の高速鉄道の営業キロが1万9千キロに達し、世界の高速鉄道の営業距離のトップを守っている」に注目した回答者は最も多く、21%に達した。
「中国企業の海外イメージランキング」でトップ5にランクインしたのは順に、聯想(レノボ)、華為(ファーウェイ)、阿里巴巴(アリババ)、中興(ZTE)、海爾(ハイアール)だった。2014年と比べると、小米(シャオミ、8ランクアップの7位)や微信(WeChat、5ランクアップの8位)、UC web(7ランクアップの17位)など科学技術ブランドに対する回答者の精通度は明らかに高まった。
人気の都市は北京、上海、香港
今回の調査では、「今後3年以内に中国に学習・仕事・旅行に来る予定がある」とした回答者の割合が31%に達し、去年より5ポイント拡大した。訪問を予定している地区として最も人気を集めた中国の都市のトップ3は順に、北京(48%)、上海(30%)、香港(23%)だった。