1907年に誕生したニューヨーク経済クラブは、米国の重要な公共フォーラムであり、講演の重要な場でもある。李克強総理は現地時間20日夜、ニューヨーク経済クラブ、米中関係全国委員会、米中貿易全国委員会の主催した歓迎会に出席し、式辞を述べ質問に回答した。李総理はユーモアあふれる対応で、名言を繰り返した。たった4回の回答は、全会場の割れんばかりの拍手と笑い声により9回も中断された。
以下は李総理の回答の実録だ。
・中国の外資進出範囲が拡大、開放のドアが大きく開かれる
ニューヨーク大学のウィリアム・バークレー教授:多くの中国企業が海外進出し、世界各地の市場で投資と経営を行っている。外国人投資家も、中国市場のさらなる開放に期待しているが、総理はどのようにお考えか。中国市場のさらなる開放について、どのような観点をお持ちか。
李総理:中国は対外開放の初期に「導入」を重視し、外資を導入した。今日の中国は発展しており、グローバル化を背景とし、グローバル企業と協力する必要がある。中国企業も対外投資を行わなければならない。そのため中国は現在、「導入」と「進出」を同時に重視している。しかし中国という開発途上国は、依然として大量の外資を導入する必要がある。これは中国経済に対して、確かに推進力を持つ。中国の外資導入額は累計で1兆7000億ドルに達しており、24年連続で外資導入額が最大の発展途上国となっている。現在も依然として外資進出の中心地にならなければならない。中国は外資流入による成長促進を必要としており、さらに外資がもたらす新たな管理理念と先進的な技術を必要としている。当然ながら中国の技術面の協力に前提条件は設けず、外資に対して中国に技術を譲渡するよう強いることはない。
当然ながら私も、一部の外資系企業の責任者による、中国の一部分野の市場進出規制に関する意見を耳にしている。中国の改革開放の時間はまだ長くなく、多くの業界が成熟化の過程にあると明言できる。この成熟化の過程は、対外開放の漸次的な拡大の過程でもある。中国の外資進出範囲はますます広くなり、開放のドアはますます大きく開かれ、かつ絶対に閉ざされることはない。ご在席の各位が資金と投資の意欲を持つならば、中国は温かく歓迎する。具体的なプロジェクトについては、これから協議することができる。